社会課題 01

戦争システムから平和システムへ

ーキリスト教平和学/パレスチナ紛争・北アイルランド紛争の事例から考えるー

神学部 神学科 特別契約教授 
小山 英之

今日世界が直面している一番大きな危機は気候変動でしょう。それにもかかわらず各国の軍事費は増大し、軍需産業は潤っています。気候変動を引き起こしている産業開発のスタイルは「戦争システム」を支えてきた体制と表裏一体です。軍縮、環境保全、飢餓解消、人権擁護などの要求は、別々の運動などではなく、「戦争システム」に取って代わるべき「平和システム」を構築するキャンペーンのさまざまな位相です。
上智大学の教育のルーツは、聖イグナチオの『霊操』の「原理と基礎」の「人間が造られたのは、わたしたちの主である神を賛美し、敬い、仕えるためであり、それによって自らの魂を救うためである」にあります。わたしたちに求められるのは、「わたしの魂よ、主をたたえよ」を貫き、質素に生き、寛大に分かち合うことです。
平和学の最も簡潔な定義は「戦争の諸原因と平和の諸条件に関する研究と教育」であり、聖書の平和(シャローム)は、単に争いが存在しないだけではなく、無欠を意味する語に由来し、何も必要としない命の充満です。「戦争システム」から「平和システム」への転換をパレスチナ紛争と北アイルランド紛争の事例から考えます。

実施形態

対面

定員

35名

春学期開講日程

第1回

5/15(木)18:30~20:00

第2回

5/29(木)18:30~20:00

第3回

6/12(木)18:30~20:00

第4回

6/26(木)18:30~20:00

開講講座

社会課題

現在、社会は環境、分断、教育、貧困など、様々な課題を抱えています。実際に社会で今、何が起こっているのか、持続可能な社会を構築するために私たちは何ができるのかを考えます。講義ではSDGs、気候変動、エネルギー、難民問題、平和、などをテーマとして扱います。

社会変革

現代社会では、これまで培われてきた慣習や価値観、構造などが急速に変化しています。そのような時代における自らの生き方・働き方、社会をデザインすることについて考えます。講義では生き方、働き方、倫理、人権、哲学、仕事の在り方などをテーマとして扱います。

お申し込み
はこちら